
石井 柏亭Hakutei Ishii

石井 柏亭(1882~1958)
(写真は「学校法人文化学院」様より引用)
石井柏亭は東京下谷仲御徒町に生まれた洋画家。祖父鈴木鵞湖、父石井鼎湖はともに日本画家でありました。
10歳の時、日本美術協会に出品した≪八郎弓勢之図≫が、彼の画業の出発点となります。この後まもなく柏亭の号を使い始めました。
12歳で描いた≪長年尽忠図≫は宮内庁買い上げとなっており、柏亭の早熟ぶりがうかがわれます。なお、この頃彼が描いたのは、日本画でありました。
明治28年、父が勤めていた大蔵省印刷局に見習生として入り、素描と彫刻の修業を始めました。
これが、柏亭が洋画に開眼するきっかけとなったのであります。そして、その翌年あたりから独学で水彩画を描くようになり、たちまち熱中しました。
明治35年、与謝野鉄幹・晶子の『明星』に挿絵を掲載します。後には批評も担当するようになり、『明星』との関係は強いものとなりました。
彼は若い頃から多方面に才能を発揮しており、挿絵、批評、本の装丁など多方面に活躍します。
明治43年12月、「新日本画」の売り立てで得た資金によって、ヨーロッパ遊学に出発した。
ヨーロッパ各国を巡り、大正元年10月に帰国。この滞欧中に、堅実な自然主義をリズミカルな線描で彩る彼の画風は完成されました。
そして、画家としての地位を確立した後も、彼は多方面で活躍しており、文化学院や東京帝国大学などで教鞭をとる一方、恩師への敬愛の念を込めた評伝『浅井忠』をはじめとする多くの美術史書や美術教育書を出版しています。
石井柏亭の作品の数々は「独立行政法人国立美術館」において見ることができます。
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石井 柏亭 年表
- 1882年
- 東京生、本名石井満吉。
- 1897年
- 浅井忠に入門。
- 1902年
- 結成された太平洋画会に参加。
- 1904年
- 東京美術学校に入学する。
- 1907年
- 美術雑誌『方寸』を創刊。
- 1908年
- 木下杢太郎、北原白秋ら文学者とパンの会を結成した。
- 1910年
- 私費でヨーロッパに外遊。
- 1912年
- 帰国。
- 1914年
- 有島生馬らとともに二科会を結成した。
- 1922年
- 東京帝国大学工学部講師。
- 1928年
- フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章受章。
- 1929年
- 『中央美術』を創刊。
- 1935年
- 帝国美術院会員となり二科会を辞す。
- 1936年
- 一水会を結成。
- 1937年
- 帝国芸術院会員。
- 1949年
- 日展運営会理事。
石井 柏亭 代表作
- 「草上の小憩」 (1904年) 東京国立近代美術館所蔵
- 「チョチャラ」 (1911年) 東京芸術大学大学美術館所蔵
- 「ジプシーの娘」 (1912年) 東京国立近代美術館所蔵
- 「鎮守の森」 (1913年) 東京芸術大学大学美術館所蔵
- 「木場」 (1914年) 静岡県美術館所蔵
- 「金剛山萬瀑洞図」 (1918年) 東京芸術大学大学美術館所蔵
- 「サン・ミシェル橋」 (1923年) 東京国立近代美術館所蔵
- 「軍艦出雲」 (1940年) 東京国立近代美術館所蔵
- 「西部蘇満国境警備」 (1944年) 東京国立近代美術館所蔵
- 「阿武隈小春」 (1958年) 東京国立近代美術館所蔵

石井 柏亭「ジプシーの娘」(1912年)













